こんなところでも近畿タクシー

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以下の文章は「毎日新聞2007年6月2日朝刊」の記事を転載しています。

「長田さん界隈」
神戸まち物語

商店街の「アッシー君」自任
おもろい近畿タクシー



「私はまちの『アッシー君』とタクシーから顔を出す森崎さん
=近畿タクシー本社で

 神戸の洋菓子と組み合わせたスイーツタクシーや須磨海水浴場での水着客の送迎など、ユニークな取り組みで知られる「近畿タクシー」は、長田神社前商店街の一員でもある。
 商店街の片隅に同タクシー専用の呼び出し機がある。タクシーに乗れば、商店街のポイントカード「タメ点カード」をためることもできる。買い物客は「『長田さん』商店街のタクシー」として認知している。
 55台を所有する近畿タクシーは、商店街から北西へ約1キロの長田区上池田に本社がある。地域外の会社だが、02年3月に「協力会員」として商店街の仲間に迎い入れられた。
 社長の森崎清登さん(54)は幼いころから「長田さん」になじみが深かった。「商売のヒントは地域の中にある」が森崎さんの持論。02年のクリスマスイブからは、商店街発の「トナカイタクシー」を出している。運転手はトナカイの着ぐるみ、後部座席には長田商業の高校生がふんしたサンタクロース。親の依頼で区内の子どもたちにプレゼントを贈り届ける。
 「商店街がついに『足』を持てた」という五嶋靖浩理事長(64)の言葉に森崎さんは感激。以来、森崎さんは商店街の会議に顔を出している。「近畿タクシーはおもろいねえ」と声をかけられるのが一番うれしいという森崎さん。「難しそうなことでも、求められれば『やります』と応える。私はまちの『アッシー君』でいたいんです」

 スキャナで紙面より写真の画像を取りこみましたので、若干汚れが目立ちますがご了承下さい。


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