こんなところでも近畿タクシー

区切り線

以下の文章は「神戸新聞2007年8月2日朝刊」の記事を転載しています。

市内最高路線価

下落地点消える

須磨、長田横ばい  灘、兵庫は上昇



路線価が横ばいになったJR新長田駅南の市道若松線。
付近では再開発が進む=長田区若松町5
景気回復? 「税金増」嘆きも

 国税庁が1日公表した相続税などの算定基準となる路線価。市内5税務署ごとの最高路線価は須磨と長田が横ばい、灘と兵庫は上昇に転じ、バブル後初めて、下落地点がなくなった。景気回復といわれる一方で、地元商業者からは「地域経済は好転しないのに、税負担ばかり増える」と嘆く声も上がっている。 (中部剛、河尻悟)

 昨年2%下落した須磨区飛松町3の板宿本通商店街は、1平方メートル当たり48万円と、現行方式で調べ始めた1992年以来初めて、横ばいとなった。14年連続で下がっていたJR新長田駅南の市道若松線も、同34万円で下げ止まった。
 同駅南では、再開発などで利便性が向上し、ビジネスホテルの建設も進む。まちづくりに取り組むタクシー会社社長の森崎清登さん(54)は「三宮まで電車で10分程度という立地を考えれば、地価の下げ止まりは当然。地域経済の浮揚につながってほしい」と話す。
 JR神戸線の鷹取〜須磨間には来春、新しい駅ができる。予定地近くで乾ノリ・乾物店を営む藤井昌治さん(51)は「新駅誕生で、多くの利用者が見込まれる。人も店舗も増えて、にぎやかになれば」と期待する。
 しかし、阪神・淡路大震災の影響は依然、尾を引いており、地域経済回復の実感は乏しいのが実情。大型店の進出などで郊外に客が流れ、昔ながらの市街地の商店街は深刻な状況だ。
 板宿本通商店街振興組合の野田利幸理事長(58)は「地価が下げ止まったというが、商店街の空き店舗はさっぱり売れない。土地の評価額が上がれば税負担が増え、経営のマイナス要素になりかねない」と懸念する。

 スキャナで紙面より写真の画像を取りこみましたので、若干汚れが目立ちますがご了承下さい。


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