こんなところでも近畿タクシー

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以下の記事は神戸市消防局監修情報誌「雪」 平成21年10月号より転載しています。

神戸・文化・人

鉄人28号、神戸の活性化に向け発進!!

近畿タクシー株式会社 代表取締役 森崎 清登

 ガオーッ。ぼくらの鉄人28号が、新長田の街にやって来た。渾身の力で突き出す右腕は、震災復興に向けたこの街の人々のパワーを表しているように見えて、頼もしい。
 東京お台場で人気を博した東のガンダムと並ぶ、西の鉄人28号である。神戸の大観光名所としても、堂々と立ち上がってもらいたい。そんな思いで、小粒だが、観光タクシーのルート素案を描いてみた。
 神戸空港に降り立つと、待ち受ける無線番号28号のタクシーにさっそうと乗り込んでいただく。神戸大橋を渡りながら、鉄人カラーの赤色塗装だと気付くお客様。港に目を向けると、そこにも鉄人カラーのポートタワー。「前に見える市章山の緑色、鉄人の胸のカラーです」とガイド役のドライバー。鉄人28号の街へのいざないがこうして始まる。
 バイパスを経由。途中立ち寄るのは兵庫大仏。大きさに目を見張る旅。併せて、兵庫の津の界隈も、この機会にご覧になっていただきたい。続いて、川崎重工のこだま号と新幹線0系を拝見。これは技術の大きさというべきか。何となく、昭和レトロの趣も出てくる。
 そしてお待ちかね。いよいよ鉄人の正面に立つ。ワァーッ、ホォーッ、ヘェーッ。皆が驚きの声を上げる。1万人分ぐらい集めると、鉄人のガオーッになる。感激で熱くなった後は、「鉄板こなもんの街」で、名物のお好み焼きを召し上がれ。
 作者である横山光輝先生のもう一つの代表作は「三国志」。登場する約120名の武将たちのバナーがはためき、諸葛孔明など、英雄たちの石像も並ぶ新長田は、三国志ファン垂涎の街でもある。
 さて、お泊りは、ブリキの鉄人を常設している有馬玩具博物館の見学も兼ね、有馬温泉にご案内。鉄人28号から有馬温泉の太閤像まで、所要時間はわずか28分ほど。鉄分を多く含む金泉に身を浸しながら、鉄人気分はまだまだ続く。
森崎 清登(もりさききよと)氏
昭和27年生まれ。長田区在住。早稲田大学法学部卒業。昭和61年近畿タクシー(株)に入社し、平成8年から同社代表取締役に就任。全国初の天然ガスタクシーを運行するなど、環境・ユニバーサルデザインに配慮した取り組みに注力。また、地域活性化を図るため、お花見タクシー・スイーツタクシーなど、数々のユニークなタクシーを運行。長田区のユニバーサルデザイン研究会会長、神戸長田コンベンション協議会会長などを務める。

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