こんなところでも近畿タクシー

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以下の記事は「全国商工会議所観光振興大会2009 in 神戸 開催報告書」
(編集・発行:神戸商工会議所 産業振興部)より内容の一部を抜粋して転載しています。

分科会 テーマ「観光客が再訪したくなるような「おもてなしの心」の育成」

コーディネーター / 神戸大学大学院経営学研究科教授 金井壽宏 氏
パネリスト / (株)神戸クルーザー 代表取締役社長 南部真知子 氏
近畿タクシー(株) 代表取締役社長 森崎清登 氏
(株)ポトマック 代表取締役 金指光司 氏



● 森崎 氏 :  この日のために「○○タクシー」をつくりたくて、つくりました。きょうだけのタクシーです。神戸観光というビエンナーレの関連事業で、芸術家の催し物を2カ所でやるということになりまして、トアロードの上のほうから港のほうの会場まで移動するということになりましたので、これは単なるタクシーの注文だったのですけれども、これだと思いまして、「アートタクシー」と名づけさせていただきました。芸術の会場をつなげます。
 きょうの夕方、18時です。「あっという間のアートタクシー」です。トアロードのてっぺんからずっと町中におりてきましたら、大体3〜4分でおりてくるのですが、その間に手を振ることで伝えたいもてなしぶりというのです。お店のスタッフの方が飛び出てきて、このタクシーに手を振るということができないかと思いました。3〜4分の間にざっと出てくるわけです。これを考えついて、実は、先週、昼間に4軒のお店に行きました。
 トアロードの皆様、北野ホテルさん、紅茶専門店のラクシュミーさん、そしてケーキのア・ラ・カンパーニュさん、そして婦人帽子の老舗でありますマキシンさん、この4店舗にまいりまして、企画趣旨を申しました。お店の方、出てきてくださいと。タクシーが通過する、ただ単に車が通るのです。その中で手を振ってくださいと言いました。これは9月ごろ思いつきました。先週末に行きましたら、真っ暗闇になっていましたので、「明日ですね。6時ですね。6時から店を飛び出して待ってます」「お願いします」と。何人も出てくるかと思います。お客さんにも持っていただいて、振り合うわけです。手を振ることでお店のもてなしぶりをあらわせないか。アートの世界だからできると思いました。
 僕が言いたいのは、この4店舗が、企画書、こんな長い話をするのです。ところが、話半分で「よし、わかった」と言うので、断られるのかと思ったら、「協力する。こんないいことはない」と。そのときに感じました。このまちに、潜在的なもてなし力がこの手を振るというところであらわれた。夕暮れのトアロードと、景色もなかなかいいです。これは僕のお願いですけれども、一度皆さん夕方の6時にトアロードのマキシン、ここが終点ですけど、ここにお越しいただいたら、これが見えます。神戸のもてなし力はまんざらでもない。これから掘り起こすというよりも、これから表に出すと、とんでもないもてなしのまちになるだろうと思います。そういうしつらえをきょうはご紹介させていただいて、心に残ったかどうかはわかりませんが、この光は残りました。この光を心にとめおいていただいて、こういうイベントが瞬間的にできる。森崎が思いついて、お願いに行ったら、これができたというところは、全体がアート作品だと見てもらったらいいなと思います。

スキャナで写真を画像として取りこみましたので、若干汚れが目立ちますがご了承下さい。

全国商工会議所観光振興大会2009 in 神戸/Welcom to KOBEのパンフレットはこちらをご覧下さい

グラビアきんたく/「あっ!と言う間のアートタクシー」はこちらをご覧下さい


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