こんなところでも近畿タクシー

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以下の文章は「毎日新聞2006年1月8日朝刊」に掲載された記事を転載しています。

大津波被災スリランカの2人
震災体験者に
助け合い学ぶ

長田

 04年末のインド洋大津波の被災地スリランカから来日した「子どもぼうさい大使」のヨハン・ジャヤセーカラ君(14)=ハンバントタ県=と、マウリーン・マテウスさん(18)=トリンコマリー県=は7日、95年の阪神大震災で大きな被害を受けた神戸市長田区を見学した。被災した商店主らが、この11年間の苦労や助け合いの大切さを説明すると、熱心に質問などしていた。
【花岡洋二、中尾卓英】

震災のモニュメントを見学する「子どもぼうさい大使」ら
=神戸市長田区で
 修学旅行生らの被災地ツアーを企画している「近畿タクシー」の森崎清登社長(53)がガイド役を務め、「震災後、長田は観光の街として人を呼び込み、名物作りに取り組むことで、生きる力を得ている」と紹介。震災後の大火で消失した大正筋商店街では、お茶屋に立ち寄り、経営者の伊東正和さん(57)は「店舗が焼け、借金も背負ったが、家族で助け合って再開できたことが幸せだと分かった」と話した。
 また多言語で放送している地元のラジオ放送局「FMわぃわぃ」も見学、飛び入りで番組に生出演した。日比野純一社長(43)が「震災直後には、被災した外国人が言葉の壁で苦労した」などと、放送が始まった経緯や多文化共生の取り組みを語ると、83年から約20年間の民族紛争があった母国が頭にあるためなのか、「大使」たちは熱心に聞き入った。
 マウリーンさんとヨハン君は「復興するには、人と人のつながりと助け合いが大事だというメッセージを友だちへ伝えたい」と語った。
 2人は、毎日新聞社と特定非営利活動法人・毎日新聞希望のネットワークが進める「世界子ども救援キャンペーン」の一環で来日。13日までの滞在中に日本の高校生らと体験を共有する予定で、8日は「子どもぼうさい甲子園」にゲスト参加する。
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 新聞紙面よりスキャナで写真を取りこみましたので、若干汚れが目立ちますがご了承下さい。


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