こんなところでも近畿タクシー

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以下の文章は「産経新聞2006年5月19日夕刊」の記事を転載しています。

未来託してエコタクシー

バイオ天然ガス燃料



バイオ天然ガスを使うタクシー。
森崎清登社長は「目に見える形で環境問題に取り組みたい」と
意気込む=神戸市長田区
神戸市など 全国初、来月5日から

 汚水処理から取り出されるバイオ天然ガスを燃料としたエコタクシーが来月5日から、全国にさきがけて神戸市で運行される。同市などが六甲、摩耶、有馬地区で開催しているエコツーリズムフェスタの一環として取り組まれ、地元のタクシー会社と観光ホテルが市のバックアップを受けて実現。タクシー会社は「地域で出したものを地域で使う循環型社会の理想型になれば」と効果に期待している。

 バイオ天然ガスは、下水タンク内の微生物の働きで発生したメタンガスを精製してつくる。通常の天然ガスと成分がほぼ同じで天然ガス対応車でも使用できる。車の燃料として使用した場合、ガソリンに比べて二酸化炭素の排出量が3〜4割軽減できるうえ、硫黄酸化物の排出はゼロ。窒素酸化物もほとんど発生しないため、環境にやさしい代替燃料として注目されている。
 タクシーを運行するのは近畿タクシー(神戸市長田区)で、昨年10月、同社の森崎清登社長(53)が環境問題に取り組もうと同市に相談したところ快諾。市の汚水処理施設で精製したガスを使用することになった。
 今年は六甲山の瀬戸内海国立公園編入50周年にあたり、地元で記念事業のエコツーリズムフェスタが開催されている。エコタクシーは来月5日の「六甲(六五)山の日」から、7月下旬までのイベント期間中に運行される。
 タクシーのコースは、摩耶山頂近くのホテル「オテル・ド・摩耶」(同市灘区)と市街地間で、2台のバイオ天然ガスタクシーを使用。森崎社長は「環境への取り組みを目に見える形で内外にPRしていきたい」と意気込んでいる。
 市建設局下水道河川部の竹中恭三課長(56)も「ガスを有効に使ってもらうための助成制度などを拡充していきたい。環境に配慮した取り組みをトータルで進めていければ」と話している。

 新聞紙面よりスキャナで写真を取りこみましたので、若干汚れが目立ちますがご了承下さい。


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