こんなところでも近畿タクシー

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以下の文章は平成14年1月8日付「スポーツニッポン」に掲載された記事を転載しています。

ニコニコECONO

用途に応じて 至れり尽くせりタクシー

後部座席でチャンネル選局・携帯電話充電・チャイルドシート

スポーツニッポン2002/1/8号
平成14年1月8日
スポーツニッポン
近畿タクシー 森崎清登 社長(左記事内に顔写真)】

アイデアはホームページで募集
「自分の都合を押し付けていてはダメ」森崎社長

 タクシー業界が揺れている。道路運送法の改正により、2月1日から新規参入・増車が自由化されるなどの規制緩和が行われるのだ。
 そんな大変革を前に、利用者のアイデアを次々と取り入れて話題のタクシー会社が神戸にある。長田区に本社を置く近畿タクシーで、営業車約50台の中小企業だ。
 同社が実現したのは、ラジオの選局を後部座席からお客さんが行う「チャンネル選局主導権樹立タクシー」、座席に傘立てを用意した「雨の日タクシー」、キャラクターがん具を常備した「チャイルドシート搭載おもちゃタクシー」、「携帯電話充電タクシー」などなど。
 また、料金があとどれぐらいで上がるかが一目でわかるメーターを全車に取り付けた。名付けて「カウントダウンタクシー」。
 これらのアイデアはすべて、同社のHPの中の「タクシー進化論会議」に寄せられた全国の利用者からのもの。このページでは、「こんなサービスを」「ここを改善して」などのアイデアを募集。1年前の開設以来、3000件以上の投稿があった。ここからは、今年に入ってさらに、「ペット同伴タクシー」も実現する。ケガや急病のペットを動物病院に連れていくのに、これは便利だ。
 「予想以上の応募数です。タクシーについて何か言いたい方が多いんですね。やはり、サービスを提供するタクシー会社側は自分の都合を押しつけていてはダメなんですよ」と森崎清登社長。

 スマートIT戦略

 これらのアイデアの実現にあたっては、既存の商品を採用しているので、特別な開発費はかかっていない。インターネットを活用して情報を収集し、顧客とコミュニケーションする−−これこそ中小らしいスマートなIT戦略ではないだろうか。
 同社ではこれまでに、女性ドライバーによるロンドン風タクシーを導入したり、神戸観光で人気を集めたり、車イスのまま乗れるユニバーサルデザインタクシーを走らせてきた実績がある。
 「マイカーを超えるサービスで、新しい顧客を掘り起こしたい。次世代のタクシーをめざす」と燃える森崎社長。あなたも期待を込めて、何かアイデアを送ってみる?
           (上保 文則)

【同社のホームページは http://www.osk3web.ne.jp/~taxikobe/】
「雨の日タクシー」は自転車も運べます。
自転車を運搬するサービスもある、近畿タクシー


 新聞紙面よりスキャナで写真を取りこみましたので、若干汚れが目立ちますがご了承下さい。

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