こんなところでも近畿タクシー

区切り線

以下の記事は「神戸新聞 平成20年5月23日 朝刊/社会面」の記事より一部抜粋して転載しています。

燃料高 倒産の連鎖
県内タクシー、運送業者悲鳴

 原油価格の高騰が、兵庫県内のタクシーや運送業者の経営を脅かしている。東京商工リサーチ神戸支店によると、今年の県内のタクシーや運送業者の倒産は4月末までで計15件と前年同時期から11件増え、前年の年間18件に迫る。大半のタクシーに使うLPガス、トラック用の軽油ともに4年で価格が倍になり、各社は先行きの見えない価格カーブに悲鳴を上げている。

4月末で15件 前年比11件増
「自助努力の限界」

 神戸市内のあるタクシー会社では、売上高に占める燃料費の割合が以前の5%から、ここ数年で12%に。姫路市内のトラック業者も「毎月の燃料費が50万円近く増えた」と頭を抱える。
 東京商工リサーチ神戸支店によると、県内タクシー会社の倒産のうち半数は、厚生年金基金の解散による負担金が一因だが、残り半数は基金の非加盟社で、燃料高が要因という。同支店は「利用が伸びない中、ぎりぎりまで耐えてきた社が息切れした」と指摘する。
 県トラック協会によると、大手業者の中には燃料費上昇分を運賃に転嫁する動きもあるが、転嫁できた業者は加盟約2100社のうち「1割もないのでは」。大半が保有台数5〜10台の零細業者で、「自助努力の限界を超えている」とみる。
 燃料費を少しでも削ろうと、近畿タクシー(神戸市長田区)は45台にアイドリングストップ装置を取り付けた。森崎清登社長(55)は「環境対策と同時に、原油値下がりの可能性は低いとにらんで先手を打った」と話している。
   (末永陽子)

青空のタクシー2008年度版はこちらをご覧下さい


戻 る