こんなところでも近畿タクシー

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以下の記事は「神戸新聞 平成20年9月20日 朝刊」より一部抜粋し、転載しています。

 市内のタクシー業界で、車内にユニークな“仕掛け”をする動きが出てきた。携帯電話の充電器を導入したり、アイドリングストップ装置を取り付けたり。2002年の規制緩和以降、競争が激しくなり、原油高騰が追い打ちをかける。運賃値下げに踏み切れない中、利便性やエコをキーワードに顧客確保を狙う。
  (藤森恵一郎)


「車内環境」を充実中
逆風下タクシー業界生き残り懸け

 東灘区住吉南町1の「駒姫交通」は今春、県内で初めて、車両に携帯電話の充電器を導入した。多様な機種に対応でき、車内後部には充電可能を知らせるステッカーを張る。「最近ではステッカーを探して乗ってくれる顧客が増えた。好評です」と村田秀幸所長(64)。
 また、同社は光と反応して消臭、殺菌する「光触媒」を吹き付け、車内を無臭に保つ。特に、たばこのにおいを嫌う客からの予約が増えているという。

 環境に配慮することで差別化を図るのは、今年5月にアイドリングストップ装置を取り入れた近畿タクシー(長田区上池田5)。駐停車時にギアをニュートラルかパーキングに入れると、約3秒後にエンジンが自動停止。ギアを入れ直し、ブレーキを踏むと再びエンジンがかかる仕組みで、環境保全に敏感な顧客にアピールし、月に約20%の燃料費削減を目指す。

 こうした工夫の背景には、業界を取り巻く厳しい現状がある。県タクシー協会によると、規制緩和以降、神戸・阪神間ではタクシーが約340台増加。市内のタクシー会社の約9割が、運賃値上げを求める申請を近畿運輸局に提出しているという。
 駒姫交通の村田所長は「競争は激しいが、先手を打って車内環境を充実させることで、常連客を増やしたい」と話している。


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